本記事では、ETFの概要やメリット・デメリット、おすすめの銘柄などについてわかりやすく解説します。株初心者の方もETFについての理解を深め、迷うことなくETFを始めてみましょう。
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ETFとは上場投資信託のこと
ETFとは「Exchange Traded Fund」の略称で、日本語で「上場投資信託」のことを指します。
1つの銘柄を買うだけで複数の会社に分散投資できる集合体です。
上場投資信託とは、その名のとおり取引所に上場している投資信託なので、証券会社に口座を開設すれば株式と同じように好きなタイミングで取引が可能となります。
ETFと投資信託の違いは
上場か非上場か
ETF | 投資信託 | |
---|---|---|
上場 | している | していない |
価格変動 | リアルタイム | 1日1回の基準価額 |
銘柄数 | 約280 | 約6,000 |
取引時間 | 証券取引所の取引時間内 | 終日 |
ETFと投資信託の大きな違いは、「上場している」か「上場していない」かです。
投資家から集めた資金で、専門家が選んだ複数の株式で運用してもらうのが投資信託。
一方で、日経平均株価やTOPIXなど株価指数ごとの「個別株式のパッケージ商品」を買えるのがETFです。
投資信託は1日一回基準価額価格が算出される つくのに対し、ETFは株式と同じく時価で売り買いできるため、
デイトレードすることもできます。
ETFと投資信託にはこのような違いがありますが、共通する点もあります。
- 専門家が運用を行ってくれる
- 投資の対象は「個別銘柄」ではなく「複数銘柄」
ETFの4つのメリット
分散投資ができる
一つ目は、分散投資ができることです。
ETFは1つの銘柄が数十社から数千社といった複数銘柄で構成されています。そのため、1つの銘柄を購入するだけで様々な銘柄へ分散投資することができ、リスクを減らすことができます。
リアルタイムで売買できる
二つ目は、リアルタイムで売買できることです。
投資信託の場合、「注文を締め切った後」に基準価額が公表されるため、投資家は約定日当日の基準価額が分からないまま取引することになり、価格が高くなったタイミングで購入してしまうというリスクがあります。
一方、ETFはリアルタイムでチャートを見ながら取引できるため、価格変動に応じて自分の好きなタイミングで売買できます。
投資信託に比べてコストが安い
三つ目のメリットは、ETFは投資信託に比べて低コストで取引できることです。 投資信託の購入手数料は約1〜3%ですが、ETFであれば取引金額の約0.1〜0.5%に抑えられます。また、投資信託の運用や管理にかかる信託報酬もETFの方が一般的に安くなっています。
毎年分配金がもらえる
株価が上がればそれが利益になるだけでなく、毎年必ずまとまったお金が返還される高配当ETF。もちろん株価下落のリスクもありますが、株価が下がっても分配金利回りはこれまではあまり変わらない傾向にあり、長期保有に適しています。
ETFの3つのデメリット
運用手数料がかかる
一つ目は、運用手数料がかかることです。
ETF売買時の手数料や保有期間中の手数料など、ETFにも投資信託と同じように運用手数料がかかります。
積立投資ができない
二つ目は、積立投資ができないことです。
投資信託であれば毎月自動的に決まった額で投資できますが、ETFは自動での積立投資ができません。そのため、定期的にETFで投資をしようとするならば自分で追加購入することになり、手間がかかってしまいます。
投資信託に比べ最低購入金額が高い
三つ目のデメリットは、投資信託に比べ最低購入金額が高くなってしまうことです。
ETFは原則、口数単位で購入するため最低購入金額が数万円になることがあります。
そのため、数百円からでも購入できる投資信託と比べると割高に感じられるでしょう。
高配当ETFを選ぶときの3つのチェックポイント
数多くのETFのなかでどのETFを選んだらいいのか。判断材料として3つのポイントを解説します。
商品内容
まずは商品内容をチェックし、自分の資産運用方針に合った商品を選ぶようにしましょう。長期的に安定した資産運用を行うのか、それとも、リスクを承知の上で短期的に大きな利益を狙うのか商品内容を把握しましょう。
運用コスト
ETFには運用手数料がかかってきます。長期の運用になればなるほど運用コストが影響してくるので、運用手数料を加味してETFを選ぶ必要があります。
純資産総額
内容が同じようなETFの場合には、純資産総額が高いETFがおすすめです。純資産総額が少ないと、流動性が低くなり、ベンチマークとする指標との乖離が生まれることがあります。また純資産総額が極端に少ないと上場廃止の可能性もあります。
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高配当ETFのおすすめ銘柄8選
おすすめのETFを国内から3つ、米国から5つご紹介します。
国内高配当ETF|3選
iFreeETF TOPIX高配当40指数
銘柄 | iFreeETF TOPIX高配当40指数(旧:ダイワ上場投信-TOPIX高配当40指数)* |
対象指標(ベンチマーク) | TOPIX高配当40指数 |
運用会社 | 大和アセットマネジメント |
分配金利回り | 1.75% |
手数料 | 0.209% |
販売会社 | SBI証券、松井証券、マネックス証券、楽天証券、大和証券、野村證券など |
参考:https://www.daiwa-am.co.jp/etf/news/20230313_01.pdf
iFreeETF TOPIX高配当40指数はTOPIX100の算出対象を母集団として、配当利回りに着目し、直近の実績配当利回りが高い40銘柄により構成されるTOPIX高配当40指数をベンチマークとしています。
TOPIXは、東京証券取引所に上場している銘柄を広く網羅しているため、日本株全体の動きに連動する指標となっています。
NEXT FUNDS TOPIX 連動型上場投信
銘柄 | NEXT FUNDS TOPIX 連動型上場投信 |
対象指標(ベンチマーク) | TOPIX |
運用会社 | 野村アセットマネジメント |
分配金利回り | 1.83% |
手数料 | 0.066% |
販売会社 | SBI証券、松井証券、マネックス証券、楽天証券、野村証券、大和証券など |
NEXT FUNDS 野村日本株高配当70連動型上場投信
銘柄 | NEXT FUNDS 野村日本株高配当70連動型上場投信 |
対象指標(ベンチマーク) | 野村日本株高配当70 |
運用会社 | 野村アセットマネジメント |
分配金利回り | 2.99% |
手数料 | 0.352% |
販売会社 | SBI証券、松井証券、マネックス証券、楽天証券、野村証券、大和証券など |
「NEXT FUNDS 野村日本株高配当70連動型上場投信」が対象とする「野村日本株高配当70」は国内金融商品取引所に上場するすべての普通株式のうち、今期予想配当利回りの高い70銘柄で構成されている指数です。
米国高配当ETF|5選
SPDRポートフォリオS&P500高配当株式ETF(SPYD)
銘柄 | SPDRポートフォリオS&P500高配当株式ETF |
対象指標(ベンチマーク) | S&P 500 High Dividend Index |
運用会社 | ステート・ストリート・グローバル・ アドバイザーズ・ファンズ・マネージメント INC. |
分配金利回り | 4.64% |
手数料 | 0.07% |
販売会社 | SBI証券、松井証券、マネックス証券、DMM株、楽天証券など |
SPDRポートフォリオS&P500高配当株式ETF(SPYD)は、S&P500の構成銘柄のうち配当利回りが高い80銘柄を組み入れたETFです。
SPDR S&P500米国高配当株式ETF(SDY)
銘柄 | SPDR®S&P®米国高配当株式ETF |
対象指標(ベンチマーク) | S&P High Yield Dividend Aristocrats Index |
運用会社 | ステート・ストリート・グローバル・ アドバイザーズ・ファンズ・マネージメント INC. |
分配金利回り | 2.96% |
手数料 | 0.35% |
販売会社 | SBI証券、松井証券、マネックス証券、DMM株、楽天証券など |
SPDR®S&P®米国高配当株式ETF(SDY)は、S&Pコンポジット1500指数という新興市場を含む、米国株式市場全体の時価総額上位85%をカバーする指標をベンチマークとしています。その構成銘柄の中で、過去20年以上増配を継続している銘柄から構成しています。
またその構成比率は、時価総額ではなく予想配当利回りに基づき決定されます。
iシェアーズ・コア 米国高配当株式ETF(HDV)
銘柄 | iシェアーズ・コア 米国高配当株式ETF |
対象指標(ベンチマーク) | モーニングスター配当フォーカス指数 |
運用会社 | BlackRock Fund Advisors |
分配金利回り | 3.69% |
手数料 | 0.08% |
販売会社 | SBI証券、松井証券、マネックス証券、DMM株、楽天証券など |
iシェアーズ・コア 米国高配当株式ETF(HDV)は、米国株式市場全体の約97%を占める「モーニングスター米国株式指数」の構成銘柄のうち、財務の健全性が高く、持続的に平均以上の配当を支払うことができる米国企業75銘柄で構成される、「モーニングスター配当フォーカス指数」をベンチマークとしています。
iシェアーズ優先株式&インカム証券ETF(PFF)
銘柄 | iシェアーズ優先株式&インカム証券ETF |
対象指標(ベンチマーク) | ICE 上場優先株式&ハイブリッド証券 インデックス |
運用会社 | BlackRock Fund Advisors |
分配金利回り | 6.39% |
手数料 | 0.46% |
販売会社 | SBI証券、松井証券、マネックス証券、DMM株、楽天証券など |
iシェアーズ優先株式&インカム証券ETF(PFF)は、米ドル建ての優先株式・ハイブリッド証券を対象としたインデックスをベンチマークにしています。
バンガード 米国高配当株式ETF(VYM)
銘柄 | バンガード 米国高配当株式ETF |
対象指標(ベンチマーク) | FTSEハイディビデンド・イールド・インデックス |
運用会社 | ザ・バンガード・グループ・インク |
分配金利回り | 3.02% |
手数料 | 0.06% |
販売会社 | SBI証券、松井証券、マネックス証券、DMM株、楽天証券など |
バンガード 米国高配当株式ETF(VYM)は、米国株式市場においてREITを除いた高配当利回りの銘柄を対象とした株価指数である、FTSEハイディビデンド・イールド・インデックスをベンチマークとしています。構成銘柄比率は時価総額の加重平均です。
高配当ETFにおすすめのネット証券会社4選
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- 国内ETF281銘柄/海外ETF388銘柄の取引ができる
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米国株投資におすすめの証券会社については以下の記事も参考にしてみてください。
高配当ETF|まとめ
ETFについて、ポイントをおさらいしておきましょう。
- ETFとは「上場投資信託」のこと
- 国内ETFおすすめ3選|2024年
- iFreeETF TOPIX高配当40指数
- NEXT FUNDS TOPIX 連動型上場投信
- NEXT FUNDS 野村日本株高配当70連動型上場投信
- 米国高配当ETFおすすめ5選|2024年
- SPDRポートフォリオS&P500高配当株式ETF(SPYD)
- SPDR S&P500米国高配当株式ETF(SDY)
- iシェアーズ・コア 米国高配当株式ETF(HDV)
- iシェアーズ優先株式&インカム証券ETF(PFF)
- バンガード 米国高配当株式ETF(VYM)
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記事執筆者
MONEYREACH 編集部
監修者
株式会社Zaif
(本稿は筆者の意見であり、筆者の所属する会社の意見ではありません)